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「リネージュ2」で学ぶ人間関係とネットの恐ろしさ Part1

 

人生で大切な事は全てオンラインゲームが教えてくれた。

 

俺は中学生になってもローマ字がさっぱり理解できなかった。覚える必要を感じなかったのである。

 

しかし中学2年の時、そんな暗雲立ち込める俺の人生に革命が起こる。親がノートPCを買ったのだ。

 

以前からネットカフェを利用し「リネージュ2」というPCオンラインゲームを毎日プレイする程にやたらとハマっていた俺は早速そのPCを用いこのゲームのプレイを始める。当初の頃より俺は最大限レベルアップへの効率を追い求める、俗に「効率厨」と呼ばれるゲームの効率ばかりを考えるプレイヤーであった。

 

というのもリネージュ2の様なMMORPGと呼ばれるジャンルのゲームはとにかくレベルが上がりにくい。1つ上げるだけでも場合によっては1000匹以上の敵を狩るという作業がザラで、それはそれはレベル上げに膨大な時間を費やさねばならないのだ。それに伴い敵がレアな高額装備を落とす確率もかなり低く設定されている。0.0002%なんかが通常で、これを狙うようなプレイにハマってしまえばそれこそ無限に時間を喰らうのだ。なのでレベル上げやレア装備の収集など「如何にそれら作業の効率を上げるか」という事がこの手のゲームのキモとなり、大抵のプレイヤーはこの効率というものを気に掛けながらゲームをプレイするのである。

 

そして一人でモンスターを狩り、レベルを上げをするよりも他のプレイヤーとパーティーを組み複数人で狩りを行う方が圧倒的にレベルアップの効率が良い。その際には近場にいるテキトーな人間を捕まえるという手もあるがその手のプレイヤーが近くにいない場合もあるし、もっと言うならギルドと呼ばれる団体に属し同じくそこに属している気心知れたメンバー達と徒党を組んで狩りを行った方が全く知らない赤の他人と狩りをするよりも大抵の場合は効率が出せる。そんな思惑の元、ゲームを始めた初期の頃より俺はギルドに属すという選択をとり、最大限狩りの効率を上げるために中のメンバー達とも良好な関係を築いてきた。

 

ある日、ギルド内のいつものメンツで狩りをしていると倒した敵が高額武器をドロップした。盛り上がるパーティー一同、0.0002%の確率を引いたヤツラの浮かれ具合は正に有頂天だった。

 

パーティーを組み、狩りをしている際に取得したアイテムは通常のところランダムに各プレイヤーへと分配される様になっている。それらアイテムは狩りが終った後に誰か1人パーティーメンバーの中から代表者を立てその人間が街で取得したアイテムの一切を売り払い、その様にして精算した利益を各パーティーメンバー達へと均等に分配するのが常だ。今回倒した敵がドロップした武器もその様な規範に沿うならば最終的には売り払われ利益は分配され俺以外のメンバー5人にもその売却益が及ぶのが常だ。しかしその武器は俺に回ってきた、その超高額装備は俺に回ってきたのである。

 

狩りも終りチャットを用いてギルドのメンバー達と歯触りの良い会話を展開していた俺はおもむろに立ち上がると街へ向かって走り出す。敵からドロップした武器を売り払い売却益を全て己がものとするためだ。恐らくそんな事をすれば俺はギルドメンバーから総スカンを喰らう事だろう。しかしそれでも良い、俺は、今宵、殺される。殺される為に走るのだ。身代りの友を救う為に走るのだ。

 

武器を売って得た利益は多大なものでサイフはホクホクで順風満帆に満たされた俺は満足であったがギルドメンバーはそうでもないらしかった。ヤツラはありとあらゆる罵詈雑言で俺を罵倒してきたのだ。初めの方こそあくまで故意ではないみたいな体を装いシラを切り通し関係の修復に努めようとも考えたが、自分のとった行動を遡り振り返ってみればどこからどう見ても弁明不可能な事が明白であったので諦めた俺は究極に悪態付いた。

 

その結果ヤツラは俺をそのギルドから追放したのだ。

 

 

続く。

 

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